台湾で働く・起業する台湾市場検証
台湾進出の最初の90日:会社設立より先に検証する五つのこと
台湾は日本から近く、食事や街の空気にも親しみやすさがあります。だからこそ、事業でも「少し翻訳すれば通じる」と考えやすい。実際には、近さは市場理解の代わりになりません。最初の90日は、会社を大きく見せる期間ではなく、続ける理由とやめる条件を集める期間です。
一〜二週目:顧客の困りごとを台湾の言葉で聞く
日本で売れている理由を説明する前に、台湾の顧客が今どのように問題を解決し、何に時間やお金を払っているかを聞きます。翻訳したアンケートだけでなく、候補顧客や取引先との対話を記録し、同じ困りごとが繰り返し現れるかを確認します。
三〜六週目:小さな提案で価格と信頼を試す
商品説明、見積もり、試験導入、予約ページなど、相手が次の行動を選べる形にします。反応の良さより、誰が社内で決めるのか、どの証明が足りないのか、どの価格条件で止まるのかを記録します。
- 顧客は誰で、決裁者と利用者は同じか。
- 日本での実績のうち、台湾でも信頼材料になるものは何か。
- 現地語のサポート、請求、返品・解約、個人情報対応を誰が担うか。
七〜十週目:運営、在留、会社の線をつなぐ
需要の手応えが見えたら、契約主体、就労・居留、会社形態、税務、許認可を同じ図に置きます。これらは相互に関係しますが、会社設立だけで全部が解決するわけではありません。公式窓口と資格を持つ専門家へ、同じ事業前提を渡して確認します。
十一〜十三週目:Go/No-Goを数字と言葉で決める
続ける条件は、売上目標だけでは足りません。顧客候補の数、次回提案に進んだ比率、現地運営を担う人、必要資金、手続き上の不確実性を並べます。進出を遅らせる判断も、検証で得た立派な成果です。
- 次の90日に検証する仮説が、具体的に一つ残っているか。
- 現地で継続的に顧客対応できる担当者がいるか。
- 資金が尽きる前に答えが出る設計になっているか。
- 撤退、休止、追加投資の基準を共有しているか。
公式情報
- 経済部 Invest Taiwan|外国人の投資申請手続(日本語) 投資許可と会社登記の順序は、事業内容と申請者の状況に応じて専門家にも確認してください。
- 経済部 Invest Taiwan|外国会社が台湾で設立できる形態(日本語) 現地法人、支店、代表者事務所の基本的な違いを確認できます。
- 労働部 労働力発展署|外国人在臺工作服務網 就労許可の区分、資格、必要書類は申請前に公式情報で再確認してください。
本記事は一般的な情報提供を目的とし、個別の法律、税務、投資、移民・在留に関する助言ではありません。制度や要件は変更される場合があります。必ず最新の公式情報を確認し、必要に応じて台湾の資格を持つ専門家へ相談してください。